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2014年 面白かった映画 海外&映画祭編

2014年 洋画編】、【2014年 日本&アジア映画編】に続き、最後の締めには日本で一般公開されておりませんが面白かった作品を挙げてみます。ソフトで昨年分の新作は殆ど観ていないので、海外と映画祭にて鑑賞した作品となります。



【2014年 映画祭&海外編】

『金鷄SSS(加長版)』 @香港
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※1と2を観ていた為に引き継がれている細々としたネタが楽しかった。
しかも更に怒濤の如く様々な明星が登場するわ、次から次へとネタをどんどん突っ込んでくるわで、食べ過ぎた椀子そばを口からはみ出してしまう状態の作品。
兎にも角にも、とても『金鷄』クロニクルな作品。
サンドラ・ン姐さん演じる阿金が16歳で売春婦となり30歳までを描いたのが1作目、2046年(!!)という未来からSARSが蔓延した2003年の香港を回顧するのが2作目、売春宿の女将となった阿金が様々な顧客や同業者とのエピソードを描き、お客が何を求め、こちらからは何が提供出来るのか……などという事も描いていているのがこの3作目。
因みにサービスに関しての教えを乞う日本の風俗店のオーナーにエディソン・チャン!
そしてイメクラ体験をするヲタク大学生役がショーン・ユー!
その他、黒社会の親分であるニック・チョンは歌を披露し、一瞬しか登場しないドニー・イェン先生は自分が演じた葉問ではなく、一代宗師版の葉問を演じ、ルイス・クーに至っては大スター役という、香港明星のインフレ映画。
他にも大勢の香港スター達がこの金鷄クロニクルに取り込まれてしまっていたのでした。これぞサンドラ姐さんの人徳!

『西遊記之大鬧天宮 3D』 @香港
大鬧天宮

※お猿なドニー先生は終始、顔の表情が落ち着かなかったり上目遣いだったりだわ、アーロン牛魔王はイケメン過ぎるだわで萌え尽きた2014年の旧正月映画。しかもそこで終わってしまうんかい!という終わり方。
三蔵法師の声はルイス・クーだったのですが、次回作には黒い三蔵法師として出演するのでしょうか。
そしてこれらの萌えが持続出来るのでしょうか。はたまた2016年、つまり申年の旧正月映画として、ちゃんと公開出来るのでしょうか……。
因みに現時点では牛魔王だったアーロン・クォックが孫悟空、白骨夫人をコン・リーが演じるであろうことまでは記事になっております。
ダレる間も無くガンガン話が進んで行くジェットコースターファミリー映画、そして他にチョウ・ユンファ、ケリー・チャン、ピーター・ホー、ルイス・ファンなどなど、日本でもお馴染みのスターがたくさん出演している贅沢な作品なので、人を選ばず楽しめる一作。ソイ・チェン監督作。

『もしもあの時(IF ONLY [ SANA DATI ])』 @第9回大阪アジアン映画祭2014
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※理想的な男性との結婚を控えた女性がいわゆるマリッジブルーに陥り、結婚式の撮影に来たカメラマンが現れると共に、次第に彼女の過去が明かされていくという内容。
その秘めたる部分をを紐解いていく様がとても見事。
しかもちょっとしたシーンのアイテム使い、そして仕草がどこもとても効果的かつ意味を成している美しいフィリピン映画。
この力量ゆえ監督のカメラを使った他2作品も是非何かの折に観たいものです。

『ローラーコースター』 @第9回大阪アジアン映画祭2014
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※ハ・ジョンウの初監督作品とはいえ、びっくりする程にものすごく面白く、コメディセンスの良さに脱帽。
ハ・ジョンウの役者の経験値の高さと人間の観察力によるキャラ作りのバリエーションの広さが第一の勝因かと。
ニホンゴとカンコクゴの面白さが日本人と韓国人でないと解らないのでは……という、言語に関するギャグがあり。
2月4日にめでたく『ローラーコースター!』という、“!”付きタイトルでDVDスルーをするので、こちらでも字幕翻訳が面白上手く出来ている事を祈ります。

『アニタのラスト・チャチャ(Anita's Last Cha-Cha [ ANG HULING CHA-CHA NI ANITA ])』 @第9回大阪アジアン映画祭2014
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※胸がまだ膨らまない年頃の少女が綺麗な大人のお姉さんに恋心を抱く姿を描きつつ、少女の周りの小さなコミュニティの中で様々な女性の姿もソフトに描写する、とても丁寧なフィリピンの作品。
この年頃は大人の男性よりも女性に対する憧れや恋心の方が非常に共感出来るものなのですが、女性ならきっとこの描写の仕方がとても理解出来るはず。
そんなアニタに対する親友の女の子の存在もまた然り。キャラ立ちも最高な子役ちゃんなのです。
12歳の少女に性同一性障害という役を演じさせ、それを認識するかしないかという加減をとても自然に優しく描いていたのが本当に素晴らしい。
こういう作品を観ると、このようなジェンダーに関する面で如何に日本が世界的な遅れをとっているのかを実感せずにはいられないのだった。

『狂舞派』 @第9回大阪アジアン映画祭2014
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※登場人物やエキストラはたくさんいても低予算でこの様なアガって楽しい作品、しかも香港映画に於いて稀な青春映画を作れたのは本当に拍手したい。
しかも大学生を中心としたストリートのダンス映画。いわゆるヒップホップ系のダンスあり、パルクールもあり。
主役ではないとはいえ、大阪アジアン映画祭にゲストとして来てくれた“彼”無くてはこのストーリーは成立しなかったという、正直ズルい作品ではあるのですが、それを差し置いてもいわゆる若い感覚を持った若い監督の、若い人を描いた、若い人向けの映画という、こういった楽しさが香港で大ヒットしたのは嬉しいばかり。
そしてこのような監督も役者も日本では無名だからといって一般公開されない香港映画が多くて勿体無さ過ぎる。
因みに続編が作られることは決まっているとの事なのですが、監督、3作目まで考えている御様子なのですけど……。

『天空からの招待状(看見台灣)』 @第9回大阪アジアン映画祭2014
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※台湾で大ヒットのドキュメンタリー映画。これは素晴らしい。
美しい台湾を空撮で観るのを楽しみしていたのですが、ここまでテーマが盛り込まれていたとは。しかも途中でかなりのお説教をされます。もう台湾茶をほいほいと気軽に買って飲むのが気不味くなるほどに。
ただ今、日本でも一般公開中なのですが、西島秀俊さんがナレーションを務めるバージョンを観ると、もれなくにしじーにお説教されるというプレイを受けることが出来るハズです!
そしてラストでは『セデック・バレ』のおっさんモーナ・ルダオことリン・チンタイ林慶台さんが歌ってらっしゃいます。
彼は今やもう台湾のアイドル! 牧師アイドル! そして木彫のお土産物も作っちゃうアーティスト!

『ファイナル・カット FINAL CUT: HÖLGYEIM ÉS URAIM (FINAL CUT: LADIES & GENTLEMEN)』 @EUフィルムデーズ2014
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※とにかくスゲぇのですよ! よくぞこれだけの数の映画を集めて切り出し、改めて繋いで編集し、1本の作品にしたな、という感嘆しか出ない作品。
この作品の制作の裏側を教えて頂いたのですが、元から無理だとは思ってましたが、尚更ソフト化は絶対に無理!と判明した作品。
つまりですね…………最初に許可を取らずに作り始めたらしいのですよ。
後日、一応、許可に関しては申請したそうなのですが。
そして本国・デンマークではソフト化もされている模様。
シーンが一瞬な物が多い継ぎ接ぎ映画故に後からバラバラ……と思い出し、皆で「あの映画があった、こんな映画もあった」と思い出し遊びがとても楽しい作品。

『無人区』 @2014東京・中国映画週間
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※『クレイジー・ストーン 翡翠狂騒曲』の甯浩 (ニン・ハオ)監督最新作。
敏腕弁護士が都会から遠く離れた辺鄙且つだだっ広い砂漠の無人区へ行き、禁鳥狩りだの警官殺人罪に問われている密猟集団のボスであるターミネーターみたいなおっさんの弁護をして勝訴し、その弁護料の担保として受け取った赤いフェラーリに乗って戻る途中から二転三転四転どころではなく、次から次へと様々な事件が起こり、道を進めば進むほどに事態がゴロゴロと転がる現代版中華西部劇。
イケ禿げこと徐崢(シュウ・ジェン)がイケてる髪型のヅラを被ったら本当に可愛かった反面、髪のある彼の姿になかなか慣れない自分に笑い。
脚本が本当に良く出来ており、バラバラに散りばめた物を最終に全部纏め上げ、あんなだだっ広い砂漠をスタイリッシュに撮るニン・ハオ監督のセンスの良さは相変わらず健在。

『ジャッジ・アーチャー(箭士柳白猿)』 @2014東京・中国映画週間
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※武侠小説家であり、武術家でもある『ソード・アンデンティティー』の徐皓峰(シュー・ハオフォン)監督最新作。
一撃必殺の技……ではあるのですが、一般的に思い描く物とはまたちょっとニュアンスの違う微妙なシュールさを含む美しい武術がひたすら繰り出される作品。
その凄技とコミカルさが常に乱舞する、他には類を見ないアクションである上に、功夫と弓と銃、町には教会の鐘の音……という、西洋文化が入り始めた時代の話なので、動きもビジュアルも正直言ってカオスな入り乱れ具合と化し、恐ろしく面白い事になっているのです。
これだけだと単なる珍品にしか思えないでしょうが違うのです。
己を棄てねば生きていけない程に心を壊した男が新たに名を持つこととなり、様々な武術流派が主権を争って揉めているのを仲介する武術仲裁屋になる。
その彼もが次第に武術流派同士の闘いの中に入り、凄腕武術家達との死闘を繰り広げるのだが、そこで「名」に関してのアイデンティティが再び現れるという、震えるように素晴らしい作品。
本作もひたすら映像で魅せてくれるのだが、本当にこの人は小説家なのだろうか?と疑問に思う程に台詞が極限まで削られている。
これが武術家達のストイックさとも感じ取れてくるのであります。
おまけの事をいうと、結構なコスプレ映画。
『ソード・アンデンティティー』は日本でもDVD化されているので、まずはこちらを御覧ください。
静かな、でもとても硬派で日本の時代劇にも通ずる武侠映画にびっくりすると思います。

『破裂するドリアンの河の記憶(榴槤忘返)』 @東京国際映画祭2014
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※本作を撮ったのはエドモンド・ヨウ監督。30歳になるかならないかの若い監督で、初長編監督作とは思えない出来。
どう見ても低予算で作られてるのに六本木のスクリーン7という大画面でも堪えられるカメラと編集、そして内容の詰め方。
物語の最初のうちは高校生の甘酸っぱく青春の痛みと成長を描いていっているのだが、途中からとある大きめの展開が彼・彼女に起こる。
そこで話運びの中心となる人物らが中盤から別の人物へとスライドし、そこで転換。
マレーシアに纏わる幾つかの歴史、そこには日本にも係る歴史あり、登場する学生達の手によって語られる。
そして環境破壊を含めた社会問題へと変わり……という、マレーシアとは何なのかという一部を垣間見る事が出来る秀作。
それら盛り沢山の内容を高校生と教師を通し、水(河や廃水等)思い出、生命、住む地、歴史、血、涙などという「流れ」に関する様々な事柄が主軸に描かれている。
瑞々しさ、力強さ、メッセージ性、撮影の工夫と技術を兼ね備えた素晴らしい若い監督の登場に興奮を隠せなかった。

『タン・ウォン ~願掛けのダンス~(Tang Wong [ TANG WONG (ตั้งวง) ])』 @東京国際映画祭2014
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※オタク少年達の顔が恐ろしく生々しくパッとしない眼鏡ズ、団地の広場でグループでK-POP(U-Kiss)を踊る少年達……などと、やたらと良い顔揃いで眺めているだけで面白い!と思って観ていたのですが全員素人だったという事が上映後の監督のティーチインで判明。
こんな呑気な映画なのにも関わらず、最後に観ている側が打撃を喰らう、ほろ苦青春映画。
少年達が神様に願掛けをし、その御礼参りの為に古典的な踊りをする明快な成長物かと思いきやそれだけでなく、数年前にタイで起こった赤シャツ隊占拠活動の映像を所々に入れたり、SNSやYouTubeの若者的な上手い使い方を見せ、今のタイの人々の様子を巧みに描写している作品。
ここ数年のタイ映画を映画祭で観ると、とにかく携帯電話類を始めとした今時のネットに関するアイテムをとても上手に、若い感覚で取り込んでおり、個別の作品はともかくとして、アジア圏で一番インターネットを上手く映画に取り入れているのがタイ映画だと感じるのでありました。
そこに関して日本映画の下手さがいつも気になってしまって……ねぇ。

『ミッドナイト・アフター(那夜凌晨,我坐上了旺角開往大埔的紅VAN)』 @東京国際映画祭2014
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※フルーツ・チャンがまたとんでもない作品を撮ってしまった。
コミカルさがある為に笑いつつ観てしまったものの、後半は香港の現状、つまりこの作品がTIFFで上映された時は香港反政府デモ、つまり雨傘革命まっただ中。
そんな時に紅VAN(赤いミニバス)で皆が目的とする先の場所、そして降るあの雨の色……。
今の香港がオーバーラップしすぎてボロボロと涙が止まらず。涙止めになったのが血止めの包丁でして……。
兎にも角にもなので、10月下旬のTIFFというタイミングで日本語字幕が付いた『ミッドナイト・アフター』を観ることが出来て本当に良かったと思います。
実は香港の土地を知っていると最初のシーンから結構グッときてしまうのですが、偶然にもこれを撮ってしまったフルーツ・チャンの先読み能力がスゴい。
あの紅VAN出発地点で既に胸が締め付けられてしまった。だって我々がTIFFで観た時の香港はあの映像に写っている様な光景ではなかったから。
この作品は我々の様な香港好き/リピーターだと移動ルートやその土地がどういった所などという意味が理解出来ると思うのですが、そうでない人達ですと直感的に解り辛いというか、ものすごくシュールな映画なんじゃないかなぁ、と思いながら観ていたのですが、如何なのでしょうか?
どちらにせよとても歪な、でも明らかに描きたい事を優先させているであろう作品。
語ったり補足説明がたんまり出来る作品なので、ソフトを購入したら改めて書こうかと思います。

『わかってもらえない(Misunderstood [ INCOMPRESA ])』 @東京国際映画祭2014
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※アーシア・アルジェント監督作で、父に俳優、母にピアニストを持つ女の子が主役のストーリー。
その母親役がシャルロット・ゲンスブールが演じているのだが、まさに彼女がいてこそのキャラ設定なんじゃ……と思う程。
もちろんアーシア本人とも。
事ある毎にジンクスを口に出し験担ぎをする父、そして自由奔放過ぎて擦れっ枯らしに見受けられる母。
そんな父と母が別れ、姉が父、妹が母に着いている中、真ん中の主人公の10歳の少女だけがどっちつかずで野良だった黒猫を連れて二人の家を行き来する様を可愛く描いているが故に少女の反抗とやり場の無さが痛々しいのである。
80年代の音楽やファッション、そしてインテリアを眺めているだけでも楽しいし、洒落てはいるのにいわゆる上品ではなく、ガサついた洒落度なのも良い感じ。
とはいえ、役柄とはいえどシャルロットのカスッカスっぷりが結構目も当てられない状態で、最初のうちはアーシア本人かと見間違えたほどで……。
これで良かったのか、それとももっと綺麗に撮ってあげるべきだったのか、と鑑賞後に悩んでしまったのが本音。
でもすごく好き。子供時代の気持ちをとてもよく描いているので心を持っていかれる一作。

『クロコダイル(Crocodile [ BWAYA ])』 @第15回東京フィルメックス2014
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※水上生活を送るフィリピンのマノボ族の少女が巨大ワニに襲われたという、実際に起きた悲劇を役者が演じる所謂ドラマに付け加えてインタビューと実際の映像を割り込ませ、更には現地で言い伝えられている寓話と音楽を重ねていくという多重奏な演出が見事な作品。
マノボ族は動植物と共生し続けている民族だそうで、ワニには襲われた事がないというのを踏まえた上で観ないと多少ぼんやりするかもしれないのだが、それは精霊の話、そしてキリスト教とも融合した宗教観という、なかなか興味深い融合が画面で受け止める事が出来るので、この面白さは次第に把握が出来るはず。
そしてワニとの素晴らしき対峙の説得力と言ったら!
因みに舞台となったこの南アグサン湿地帯、世界最大のワニが見つかった土地なのだそうです。



……といった具合です。
多少なりとも皆様の映画鑑賞の今後の参考になれば幸いです。
とにかくアジア映画に関してはフィリピンを始めとした東南アジア映画が結構来ている印象ですので(……というか、映画祭のプログラミング・ディレクターさんが気に入っているだけという可能性もありますが)、注目してみると面白いと思います。
インド映画も観る機会が増えてきてので嬉しいばかりです。
知らない俳優や監督の作品はどうなの……?と躊躇せずに試しに観てください。
正直な話、ヨーロッパ映画よりも敷居が低いどころか娯楽作の方が多いですから。

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