映画[か]の記事 (1/5)

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『香港、華麗なるオフィス・ライフ(華麗上班族)』

●『香港、華麗なるオフィス・ライフ(華麗上班族)』
(監督:杜琪峰(ジョニー・トー)/出演:張艾嘉(シルヴィア・チャン)、
陳奕迅(イーソン・チャン)、王紫逸(ワン・ズーイー)、郎月婷(ラン・ユェティン)、
周潤發(チョウ・ユンファ)、湯唯(タン・ウェイ) 他)
『スリ(原題/文雀)』の時点で杜琪峰(ジョニー・トー)監督はミュージカル好きという可愛い一面が判明していたのですが、それを匂わせる程度ではなく真っ向勝負、しかもびっくりする程のアバンギャルドな舞台セットで仕上げたのが『華麗上班族』。
本作のプロデューサーでもあり女性社長役も演じている張艾嘉(シルヴィア・チャン)により2008年から2010年にかけて上演された舞台劇『華麗上班族之生活與生存』がオリジナル。
それが2013年に大陸でドラマ化。
撮影が6月に始まり同年9月に撮影完了……しているのにも関わらず実は未だ放映されていない模様。
どうやら2016年にはテレビ放映されるようなのですが、それも正確な日時が決まっているのかどうかすら現時点では不明。
そういった大陸のテレビ事情が全然解っていない私にとってはとても不思議なシステムだったりします。
どうなることやら。

リーマン・ショックの陰の元、ビルが立ち並ぶ香港とも何処とも言えぬ架空のとある中心業務地区(でも駅の名称は「大香港」站!)にそびえ立つ高層ビルの99階にある会社『眾信集團』のオフィスの人間模様を描いているのがこの作品の概観。
そのオフィスで女社長として切り盛りしているのがシルヴィア姐さん。
社員であるのが陳奕迅(イーソン・チャン)や財務部の湯唯(タン・ウェイ)、そして取締役会長が周潤發(チョウ・ユンファ)兄さんというスペシャルな会社なのです。
そこへ入社してくる男女の新人ふたりが王紫逸(ワン・ズーイー)と郎月婷(ラン・ユェティン)。
実はこのふたり、トーさん映画に出演経験ありなのです。
そう、阿祖(アジョー)と小敏(シウマン)という、『名探偵ゴッド・アイ(盲探)』でキモとなるふたり!
正直な話、前出の皆さんが素晴らしくスタァ☆な為に余りにも地味に感じてしまい、少々可哀想とも言える辺りがこの映画の全てを表しているとも考えられます。
つまり見事な程の社畜映画となっているのです。
正直な話、リーマン・ショックの影響を受けて……という今更感がある内容なのですが、そこに香港の社畜事情をこれでもか!とこってり濃厚に描き、しかもそんな厭な内容をわざわざミュージカル映画にしてしまうという、とち狂ってるとしか思えない無駄感。
それって最高ではないですか!
無駄そして意味の無い事って超楽しい……!
舞台劇をテレビドラマと映画というふたつの媒体で描き直すのに差をつけるのは当然でしょうが、本来、よりリアリティに近い文法となるのが映画なのですが、オリジナルの舞台よりも数十倍増しで別次元の仮想の何かに行ってしまっているのです。
この映画もシルヴィア姐さんが脚本となってはいるのですが、その下に続くもう一人の脚本家の存在、それはトーさんの片腕でもある気の狂ったような脚本を書く韋家輝(ワイ・ガーファイ)……。
シルヴィア姐さんがメイン脚本を書き、ワイさんがお直ししたのかなと、この出来を見てしまうと考えずにいられないのです。
そんな社畜映画で何がそんなに大変な事になっているのか。
正直な話、観て!としか言い様がないのですが、単なるミュージカル映画ではないのです。
全シーン、何故にこんなセットになったのだ!?という衝撃的なセット。
開始3カット目から「なんなんだ、この絢爛豪華な『ドッグヴィル』は!」……と、だだっ広い何もない撮影スタジオに組まれた梁だけで構成された状態の病院のシーンに度肝を抜かれ、観ていくうちに次第に頭の中に浮かんだのが「私、この空間、よく知ってる……。アーロン・クォックのコンサートだ……!!」。
つまり共に張叔平(ウィリアム・チャン)の美術。
言うまでもなくアーロンコンサの方が攻めまくった舞台設計ではあるのですが、文法の違いでコレを映画に持ってくるとは。
因みに説明しておきますと張叔平というのは香港のトップとも云うべきアートディレクターで、『花様年華』など王家衛(ウォン・カーウァイ)作品のあのうっとりする様な美術、衣裳、そして編集を手掛けている御方。
そんな人が別方向に本気を出すとパリっ子もびっくりなアヴァンギャルド・アートが出来上がってしまうという。
つまり回転しないスケルトンステージのアーロンコンサの舞台セットでイーソンが高らかに歌い、マゾは一撃で殺られるタン・ウェイちゃんを堪能出来てしまうのです。
壁を排除し、梁しか残していないような削り取ったのに派手なこの前衛芸術セット。
住居の奥に屋外が抜けて見えたりするのですが、いきなり婆ちゃんが段ボールを大量に積んだでっかいリヤカーを押して通り過ぎるという香港の路上ではお馴染みの光景が登場し、生活感の無いセットとの余りのギャップに受け身が取れなくなるほどのシュールさ。
実はもう1シーン、そういう事が起きていたのですが、こちらのインパクト勝ち。
御覧になった暁には御確認を。
ここでひとつタン・ウェイちゃんの事も。
とにかく素晴らしい!
今まで以上に素晴らしい!
もうもうもうもうタン・ウェイちゃんに恋しちゃう。
恋に堕ちちゃう。
それ程に魅力が炸裂しているのです。
彼女が魅力的なのは毎回の事なのですが今回は特に!
似ても似つかないのは解っていつつも、彼女の真似をして真っ赤なルージュを引き、ヴィヴィアン・ウエストウッドの眼鏡を掛けたくなるのです。
タン・ウェイちゃんに恋しなかった人、そして何よりもこの壮大なる無駄感を楽しめなかった人は人生を損してると思います。
『華麗上班族』とはそんな映画なのです。
出来の良し悪しとはまた別問題として。
……というのも実は楽曲担当をしたのが台灣の大御所ミュージシャン、羅大佑(ルオ・ダーヨウ)。
『GF*BF(女朋友。男朋友)』のあの印象的な名曲『家』は映画の時代とテイストに合っていた為に非常に良かったのですが、正直な話、『華麗上班族』のアバンギャルドな画面には不釣り合いと感じる程にもっさりと垢抜けず、既存のミュージカルでも使われていそうな予想に何ひとつ反しない楽曲の数々となってしまっていたのです。
なのに何故にこの人を起用したか?
だってシルヴィア姐さんの元カレだからね!という大人の懇ろな関係がそこには……。
元カレに仕事を振るシルヴィア姐さんのやり手っぷりは流石でございます。
安く請け負ってくれたのかな?とか、無茶な短期間の日程で曲作りを頼んだのかな?等、邪推は尽きないのでありました。
ところが。
そんなもっさりな曲もかのイーソン・チャンが歌うとなると話は別。
歌唱力による表現力の高さがあると力強さで楽曲の欠点までもをねじ伏せ、更には持ち上げてしまう凄さ。
ただ、一番残念だったのは盧海鵬(ロー・ホイパン)がエレベーターのドアボーイ♡を演じているのですが、いきなり歌い出し、くるくるっと華麗なステップでエレベーターに案内する位の事はして欲しかった……。
ほいぱんは歌って踊れる人なのに!(大抵、何かのパロディでコスプレ)
そんな悶々が晴れない楽曲をどうすればいいか?と勝手に提案致します。
このアヴァンギャルドなセットにタメを張れる音を作れる人が香港にはいるではないですか!
そう、新しいことを次々と取り入れてはピコピコな音を作りまくっていた人、それが雷頌德(マーク・ロイ)!
知らない方に御説明致しますと、当然、様々な香港明星に楽曲提供をしているミュージシャンではあるのですが、Perfume=黎明(レオン・ライ)にとっての中田ヤスタカ=雷頌德、といった存在の人なのです。
こんな適役が香港にいるにも関わらず、スルーしてしまうなんてもったいなさ過ぎ……。
因みにユンファ兄さんは主要メンバーの中で唯一、歌を披露しなかったのですが、それは「絶対に歌わない」と言った為、とシルヴィア姐さんが語っておりました。
そこで私や友人らの間では『周潤發 演唱會實況』というライヴ盤が即脳裡に浮かぶのでありました……。

演奏も会場の様子も全てがスゴいライヴ盤なので、万が一、どこかで見掛けた場合には迷わず購入して下さい。
持っているだけで一生語ることが出来ます。
歌い出す前の演奏からしてとんでもないことになっており、更には会場にいる親戚の子供達との緩すぎるトーク等々……。
刺激溢れるライブとなってます。
実は本作は3D上映もされていたのですが、現地でその上映で鑑賞出来た人は本当にラッキーだと思います。
ジョニー・トー作品とはいえ日本で一般公開は無い気がするので、是非ともソフトを手にしてみてくださいね。
華麗上班族2
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『花蓮の夏 (盛夏光年)』

●『花蓮の夏 盛夏光年』
 (監督:レスト・チェン/出演:ジョセフ・チャン、ジョセフ・チャン、ケイト・ヨン 他)

昨年の東京国際映画祭では『永遠の夏』というタイトルで上映。
ユーロスペースでの公開も決まり、タイトルも『花蓮の夏』と改題。

三角関係の映画やドラマは数あれど、こちらは更に男同士の関係まで描いてしまった完全なる三角関係ストーリー。
メリハリが効きすぎてあっちに行ったりこっちに行ったり……などという判りやすい韓ドラライクなテイストではなく、そこは台湾映画の持つ良い情緒をふんだんに出しており、微妙な均衡で揺れ動く危うい三角関係を終始描いている。
そのバランスの崩れる具合と駆け引きの具合の描き方が、台湾のあの湿度とけだるさがとてもマッチしていて、こちらにまで伝わるほど。
更に言えば、台湾映画全般に言える事なのだけど、光の具合とフィルムの現像が近い土地であるはずの香港映画とは明らかに違い、常にしっかりと“台湾映画の色”となっており、コントラストをハッキリと出つつも湿度の高い青緑色が見事にフィルム上に出ており、空気感どころか質感までもが感じられるほどの色味に。
小学生からの仲良しだとしても歳を重ねれば重ねるほど、子供の頃とは違って選択肢も広がり、どんな人でも環境や考え方などは変わっていくもので、更には変わらないと思っていた男同士の友情の間に予想もしない要素である女の子が入り込む場合もある。
時が経ち、想いが募れば募るほど、苦さどころか残酷な部分までも経験せねばならない。
そしてある時には二者選択を絶対にせねばならない。
そんな切ない青春映画である。
それにしても本作もそうだったし、『Spider Lilies/刺青』もそうだったのだが(※他の映画でも当然見掛けたが)、1999年9月21日の台湾大地震はつくづく台湾の人達にとっては忘れられない大きな意味を持っているのだなぁ、と改めて感慨深くなりつつ鑑賞をした。

この日、張孝全(ジョセフ・チャン)と張睿家(ブライアン・チャン)の2人が来場。
ドラァグ・クイーンではとても有名なマーガレット姉さんが司会をし、私の大好きな周先生が通訳という、ワケの判らない空間になっていたスパイラルホール。
その時の様子は『ライブ台湾』のこちらのページでとても面白すぎるやりとりを見る事が出来ますので是非に。
うっとり通訳の周先生までもがマーガレット姉さんの餌食になっております。さすが。
そしてそれを逐一、通訳しまくる周先生の見事なシゴトっぷりに改めてうっとり。
先日のシネマート塾での周先生のトークを聞いた後だったので様々なニュアンスを勝手にこちらが汲み取り、余計に面白かったのですけど。

因にこの日の座席は前2列が座布団、以降が椅子席という状態。
その椅子席の前から2列目の真ん中に座る事が出来たのですが、真正面が周先生でございまして。
ところが前に座っていた男性で背が少し高かったので、周先生を見ようとすると向かって右のブライアンが隠れる、ブライアンを見ようとすると周先生が隠れる、と云った始末に。
そんな私、可愛いピチピチのブライアンを捨て、周先生を選択してしまったのでありました。うっとり。
そういえば動画の中にもありますが、ブライアンが「現在も台北体育大学の学生です」との返答に、会場の兄やん達の低~い「ぉおおぉぉーっ」との感嘆の声が。
これで確実にブライアンの好感度が5割以上増したかと思いまーす。

※東京国際レズビアン&ゲイ映画祭2007にて鑑賞

『ゴー!ゴー!Gボーイズ!(Go!Go!Gboys! 當我們同在一起)』

●『ゴー!ゴー!Gボーイズ!(Go!Go!Gboys! 當我們同在一起)』
 (監督:于中中/出演:TAE、唐振剛、余發揚 他)

ひょんな事から賞金1千万台湾ドルのイケメン・ゲイコンテスト『G-BOY大賞』に出場する事を決めた阿弘。
親友の阿信(※ミュージシャン……って明らかに意図的な名前ですか、コレってば。因に阿信=五月天のVo.)は阿弘がゲイに見えるようにあれこれ手助けをしつつ、自分も一緒に出場する事に。
そしてその一方、コンテストを潰す為の脅迫状が送られてきた為、捜査を始める刑事・ジェイがアンダーカバーになり……という、言うまでも無い内容の(男だらけ・ゲイだらけの)能天気なラブコメの本作。
誰でも判る様などうでもいいユル~い脱力感溢れるパロディとかがちょこちょこあったりするのは御愛嬌。

一応、台湾で劇場公開をした様なんですが、今回の上映はプロジェクター上映……なのは諸々の事情で仕方無いにせよ、かなり低予算で撮った模様で完全なビデオ撮り。
しかもどう見てもこの作品を撮った于中中監督、映画畑の人ではなく、ドラマか何かを撮っている様な画面構成をしていたので、どんな人かと思い調べてみたらMV監督だったと判明。
台湾ドラマの画面のユルさ・悪さの様な……という程ではないにせよ「これはもしかしてTV映画として制作したのか?」という疑問が鑑賞中起こったほど。
更に疑問だったのは冒頭に配給や制作会社のクレジットが無い所かエンドロールまで無い始末。
これはボランティアで成り立っているゲイレズ映画祭のせいでは無い気がするのですが。真相は如何に。

※東京国際レズビアン&ゲイ映画祭2007にて鑑賞
 作品紹介ページは→こちら
 公式blogは→こちら

『黄色い涙』

●『黄色い涙』
 (監督:犬童一心/出演:二宮和也、相葉雅紀、大野智 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)

『GOAL!2』

●『GOAL!2』
 (監督:ジャウム・コレット=セラ/出演:クノ・ベッカー、アレッサンドロ・ニヴォラ、スティーヴン・ディレイン 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)

『巨乳をビジネスにした男』

●『巨乳をビジネスにした男』
 (監督:渡辺武/出演:遠藤憲一、浜田翔子、小阪由佳 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)

『公安警察捜査官』

●『公安警察捜査官』
 (監督:鈴木浩介/出演:竹内力、遊井亮子、尾美としのり 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)

『クライング・フリーマン』

●『クライング・フリーマン』
 (監督:クリストフ・ガンズ/出演:マーク・ダカスコス、ジュリー・コンドラ、加藤雅也 他)

『ゲゲゲの鬼太郎』

●『ゲゲゲの鬼太郎』
 (監督:本木克英/出演:ウエンツ瑛士、井上真央、田中麗奈 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』

●『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』
 (監督:ムトウユージ/声の出演:矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)

『クィーン』

●『クィーン』
 (監督:スティーヴン・フリアーズ/出演:ヘレン・ミレン、マイケル・シーン、ジェームズ・クロムウェル 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)

『かちこみ! ドラゴン・タイガー・ゲート 龍虎門』

●『かちこみ! ドラゴン・タイガー・ゲート 龍虎門』
 (監督:ウィルソン・イップ/出演:ドニー・イェン、ニコラス・ツェー、ショーン・ユー 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)

『華麗なる追跡』

●『華麗なる追跡』
 (監督:鈴木則文/出演:志穂美悦子、マッハ文朱、田中久子 他)

『コータローまかりとおる!』

●『コータローまかりとおる!』
 (監督:鈴木則文/出演:黒崎輝、千原麻里、真田広之 他)

『口裂け女』

●『口裂け女』
 (監督:白石晃士/出演:佐藤江梨子、加藤晴彦、水野美紀 他)
 .....(SEEN AND TO BE REVIEWED)
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